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私はソフテックに入社して16年目、40歳が目の前に迫る中堅社員です。
私は社内の宴会、イベント等で幹事を担当することが非常に多く、いつしか宴会部長と呼ばれるようになりました。
本ソフテックだよりでは、私が過去に担当した宴会やイベントを振り返り、いくつか紹介してみようと思います。
ソフテックの業務以外の状況について、少しでもイメージして頂けたらと思います。
2011年、八戸事業所の忘年会。
私が本社事業所から八戸事業所に転勤して初めての忘年会でした。
八戸事業所としては新米でしたが幹事を任命され、忘年会を盛り上げるための簡単なイベントを考えるよう上司から指令が下りました。
ありきたりの余興ではつまらないと考えた私は、むりやり仕事に関連させたら面白いのではないかと考えていました。
当時私は横河電機製PLC(FA-M3)を使用することが多く、横河PLCと言えは私というイメージが(多分ですが)全社的にありましたので、忘年会に横河PLCを登場させることを思いつきました。
その夜、20行程度の簡単なラダープログラムを作りました。
30分もかからずコーディングできるボリュームで、本当に簡単なものです。
動作は以下の通りでした。
このように書くと分かりづらいかもしれませんが、要はルーレットです。
スイッチを押すとルーレットスタート。
もう一度スイッチと押すと1〜16のどこかで止まる。
たったこれだけのことです。
このFA-M3ルーレットを使用して、指名された人に来年の抱負を言ってもらうというイベントとしました。
ごく単純なシステムを敢えてPLCを使って実現したというところ、飲み屋の席に不釣り合いなPLCがあるというギャップに、狙い通り好評でした。
更に、出力モジュールがリレー内蔵タイプだったというのも、またいい味出していたと思います。ルーレットが動いている間、「カチカチカチ…」という絶妙な音を奏でていました。(社内の倉庫で眠っていた普段使用しない出力モジュールだったので、リレーの寿命が・・・という点は目をつぶりました。)
FA-M3ルーレットから6年が経った2017年、またも忘年会の幹事となりました。
この時はグループの後輩が助けてくれることとなり、2人体制で準備を行いました。
話し合いの結果、FA-M3ルーレットの進化版を開発することにしました。
実は2011年版のFA-M3ルーレットには、大きな欠点がありました。
それは、表示が小さ過ぎるという点。
出力モジュールのLEDを使っているため当然です。
この欠点を克服するため、表示にタッチパネルを用いることにしました。
三菱電機製PLCとタッチパネル(got)で実装することに決めましたが、あいにく宴会会場に持ち込める実機は無く、GXSimulator2とGTSimulatorを使用して、1台のパソコン上でシミュレーションさせることにしました。
シミュレータについては、以下のソフテックだよりで取り上げています。
ソフテックだより 第297号(2018年1月3日発行)
技術レポート「PLC開発におけるシミュレータを活用した実機レスデバッグ」
ターゲットは「ビンゴゲームの抽選機」としました。
1〜75の数字をランダムで表示してくれるというやつです。
普通に市販されているものですが、敢えてPLCで実現するというところに意味があります。
また、助けてくれた後輩は、PLCは専門外でしたので、スキルの幅を広げるために勉強も兼ねてプログラム製作をお願いすることにしました。
PLCを知らないはずの社員が開発したというサプライズ要素にもなりました。
機能としては、ざっと以下の通りです。
プログラムボリュームはFA-M3ルーレットよりはだいぶ増えましたが、それでもごく簡単なレベルのものでした。
ただ、普段仕事で使う中では気付かなかった発見もありました。
普段仕事で行っているように、2桁の数字を数値表示器(PLCの数値を表示するための部品)で表示しようとしたところ、フォントサイズを最大にしても画面いっぱいまでは大きくなりませんでした。この対策として、7セグを構成する要素1つ1つをランプにしてPLCから個別に制御することで実現しました。ちょうど三菱PLCの専用命令に、数値を7セグのビットパターンに展開してくれる専用命令があり、長く三菱PLCを使っていますがこの時初めて使いました。
後輩も初めてのPLCアプリケーション開発でだいぶ苦戦してはいましたが、なんとか予定通りに完成させることができました。
実際に動かしている写真は以下の通りです。
図1. 忘年会の様子
タッチパネルのユーザインターフェースは、敢えて工場にありそうなものにするなど、PLC関連の仕事をしている社員にとって親しみのある仕様としました。
多くの方が2011年のFA-M3ルーレットを覚えていてくれており、予想通りに盛り上げることができたと思います。
ソフテック創立20周年のイベントで私は司会を担当していました。
昨年創立30周年を迎えましたが、その記念イベントではとうとう責任者を任せられるまでに出世しました。
今回は、心強い後輩たち3人に協力してもらい、入念な準備と絶妙な連携で成功させることができました。
イベント内容としては、PLCは使いませんでしたが、社員の昔の写真を利用したクイズを中心とすることで懐かしさもあり、好評だったと思います。
また、30周年という節目でしたので、ただ盛り上げて終わりではなく、全員に喜んでいただける記念になるようなアイデアは無いかずっと考えていました。
思い付いたのは30周年の記念品を配ることでした。
私は元々デザイン系に興味があり、昔から独学で勉強してきていました。
そして最近では、地元のスポーツチームのロゴ作成や、ユニフォームデザインを、友人たちから頼まれることも多くなりました。
この趣味を生かして記念ロゴを作成しました。(下図)
図2. 創立30周年記念ロゴ
ポイントとしては以下の通りです。
図3. 創立30周年イベントで配った記念品
粗品にプリントするだけではもったいないので、Tシャツも作成しました。
イベント当日は、担当の4人で着用して司会進行を行いました。
図4. 創立30周年記念Tシャツ
イベントの企画を考えるときには、参加者一人ひとりの顔を思い浮かべるようにしています。参加者一人ひとりが、楽しめるだろうか、どう思うだろうか。参加者みんなが笑顔になるように意識して考えるようにしています。
これは仕事にも通じることだと思いました。
お客様がソフトを使う姿を想像し、納入されたら喜ぶだろうか、使いやすいだろうか、など考えながら開発することが大切であると思いました。
宴会の幹事という役割は、直接会社の売上や利益に貢献するものではありませんが、社員同士のつながりを強めるという大切な仕事であると思います。
これからも宴会部長としてがんばっていきたいと思います。
(M.S.)
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